ITサービスマネージャ
システムの管理、運用の高度な知識を問われる、ITサービスマネージャ資格試験について解説します。テクニカル系の試験で唯一、論文による出題があります。
試験概要(時間・問題数・合格率)
システム管理と運用において、システムが抱える問題を分析、解決する事例を中心とした出題が多いことが特徴です。午後U試験は小論文が出題され、論述が得意な方やシステム運用に長く携わっている方には有利な試験でしょう。
時間 | 問題数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
午前 | 9:30〜11:10(100分) | 多肢選択式(四肢択一)55 問出題して 55 問解答(AN、PMと共通問題) | 7.7% |
午後T | 12:10〜13:40(90分) | 記述式4 問出題して 3 問解答 | |
午後U | 14:10〜16:10(120分) | 論述式(小論文)3 問出題して 1 問解答 |
推奨する人材像
- システムの管理、運用を担当される方
- システム構築の運用設計を担当される方
- ハードウェアからソフトウェア、ネットワーク、データベースの幅広い知識を持っている方
資格評価・難易度
専門性 | ![]() | 70点 |
---|---|---|
領域 | ![]() | 50点 |
実務依存 | ![]() | 80点 |
難易度 | ![]() | 80点 |
ITサービスマネージャ試験は、午後Tの事例解析、午後Uの小論文の出来が合格の明暗を分けます。これはプロジェクトマネージャ試験やシステムアナリスト試験においても言えることです。システム開発に携わっている方であれば、その経験から回答を導き出すことが可能な試験です。 他のスペシャリスト系試験と違い、午後Uでは小論文が出題されることから、最新技術よりも昔からの基盤技術に精通しているベテランのエンジニア向けの資格とも言えるでしょう。 ソフトウェア工学や信頼性工学など、学問に直結した理論を駆使して解答する場面もあり、学生には解答しやすい側面もあります。
就職・転職・キャリアアップ
ITサービスマネージャ資格を取得することにより、システム運用技術の幅広い知識を高度に有していることを証明できます。 ソフトウェア開発に関わる資格はベンダーを含め、非常に多く存在しますが、システムの管理・運用技術に特化した高度資格はこのITサービスマネージャが最高峰と言えるでしょう。したがって、その市場価値も非常に固いものと言えます。 就職や転職、キャリアアップにおいては、システムの運用を主に手がけている企業にはかなり魅力的な資格と言えるでしょう。システム構築はもとより、ソフトウェア開発産業か過渡期を過ぎてしまった昨今、システム運用の時代が到来するのではないでしょうか。その面から考えても、ITサービスマネージャを取得することによって、自身の市場価値と活躍のチャンスが大幅に向上すると思われます。 システム構築やソフトウェア開発のみを担当されている方でも、システムの要件から開発が始まるわけですから、運用の視点や考え方も必ず必要とされます。システム運用に関わらず、大きなキャリアアップが見込める資格です。
初受験対策
IT関連に全く関連のない方は、まずは基本情報技術者、ソフトウェア開発技術者の資格から取得されることをおすすめします。もしくは、テキストを熟読して午前試験をパーフェクトに解答できるくらいの知識を身につけることが、最低ラインと思われます。 ITサービスマネージャ試験では、ソフトウェア工学や信頼性工学など、学問として学習できる領域から出題されます。もちろん経験から回答を導き出すことは可能ですが、元を辿れば理論に基づいた判断で業務を進めているはずです。したがって、テキストによる基礎知識を習得し、多面的に問題を解決するための考え方と、文章作成の訓練が重要になります。
午前試験対策
午前試験では、過去のITサービスマネージャ試験に出題された問題を解くことが、午前試験突破への近道となります。午前試験で脚きりされないように、確実に知識を身につけておきましょう。 問題のレベルは、午後試験と比べると簡単なものが多いと思われます。また、午後試験でも役に立つような知識を問われますので、午前試験を軽視せずに学習することが重要です。
午後T試験対策
午後Tは、事例解析の出題が中心となります。システムの運用における問題に対して、最適な解を求められます。ソフトウェア開発技術者試験と違って、複数の答えの候補が考えられるのですが、業務要件を正確に読み取った上での最適解を導き出せるようにしましょう。 基本情報技術者やソフトウェア開発技術者と違い、アルゴリズムなどに関連した擬似言語問題は出題されません。 また、データベースやネットワークに関する高度な知識を求められる試験ではなく、業務要件に即したシステムをどのように運用するか、システム運用において起こりえる課題を、どのようにして解決するかを求められます。 システムの運用以外を担当される方でも十分に合格を狙える試験ですので、幅広い視点で問題を見つめるような訓練をしておきましょう。
午後U試験対策
午後U試験では、小論文による出題で3題を選択し解答する必要があります。また、出題形式は一貫して同じです。 ・あなたが携わったシステムにおいて、〜〜を踏まえた対象業務の特徴とシステムの概要説明。 ・そのシステムで、〜〜を想定し、どのように対応したか。重要と考え、工夫した点。 ・そのシステムの運用方針を、どのように評価しているか。今後の改善点は何か。 上記のような3つの観点から、大問3題を小論文形式で解答することが求められます。したがって、自身が経験したシステム運用、管理の事例を事前に整理しておくことが非常に重要です。文章を試験で初めて考えるのではなく、試験前に幾つかの事例を踏まえた論文をある程度覚えておき、出題内容に即した形に成型して解答できることが望ましいです。